僕は知ってる

　　　僕は知ってる
　　　僕は僕であることを。
　　　僕は僕でしかないことを。

　　　僕は僕にしかなれないことを。
　　　僕は僕になれることを。

　　　だから反して。
　　　白紙の紙を広げよう
　　　透明無色に漂う水でも
　　　形さえない大気でもいい

　　　ひとつ、色が　ぽつりとひとつ
　　　じわりじわりと浸透してく
　　　色は淡く染まりゆき
　　　それでも質は変わらぬままで

　　　そんな行為に名前はなくて
　　　名前にこだわり追求するなら
　　　深みにはまって泥沼化
　　　泥の色は染めにくいから
　　　なかなか染まらず更に泥沼

　　　強い色も染まりにくいね
　　　でもそれはきっと素敵なところ
　　　君が君である灯(あかし)だから
　　　固まらずに染めればいい
　　　この色はきっと千変万化
　　　透明以上の可能性だから
　　　もしもそれを越えられた時
　　　君等は何を見るだろう

　　　僕は僕であり僕でしかなく
　　　君は君であり君でしかなく

　　　だから僕はこの世界　　きらって　あいするすべを見つけた