奇跡だろうと何だろうと ただありがとう

　　　人に埋もれ
　　　道に埋もれ
　　　街に埋もれ
　　　音に埋もれ

　　　そこは一部の隙もないくらいの
　　　いっそ平らに見えるほどの
　　　限りなく凸凹で限りなく騒々しい
　　　そんなどっか

　　　ひとつしずくが落ちたって誰も気付いたりはしない
　　　ふたつめ落ちて、誰かが小さく顔あげる
　　　見通し悪い
　　　そんなどっか

　　　流れ流れて右往左往
　　　逃れ外れて上昇下降


　　　　　　あの道どこに繋がるかって
　　　　　　知ってる僕は、
　　　　　　どこでやめようかなんてこと考えてる

　　　　　　この道どこに繋がるかって
　　　　　　知らない僕は、
　　　　　　時間を見ること隅っこでだって考えない


　　　衛星視点の雑踏を
　　　雑踏の中の誰かさんを
　　　そのちっぽけさを思ったりして
　　　ちっぽけさゆえにそのときは
　　　360度四方八方
　　　制限もなく行く先ばかり。